CM賞について考える。

昨日テレビを見ていたら、CM大賞みたいなのをやってた。
CMに賞を与えるということ自体、まったく意味わかんない。
長年、CMに携わってきたけれど、ずっとそう思ってきた。
物が売れたり、その企業のファンが増えたりすることが
目的なんだから、その目的を果たしたかどうかで判断すべき
だと思うわけです。で、しっかり目的を果たしているのなら
既に賞をもらってるのと同じことなわけですね、スポンサー
にとっては。わざわざ賞をあげる必要なんてないでしょう。
じゃ、スポンサーじゃなくて制作側にとって必要なんじゃない
か、という意見もあるだろうけど、作る側の人は、そのCMの
出来より、プロセスを評価されたほうが嬉しいと俺は思うね。
たとえば、予算がこれくらいしかないのにこんなすごいの
作っちゃったので偉いです、とか、あの頑固で保守的な
スポンサーに対してこんな案を通しちゃったので偉いです
とかね。


だいたいね、海外のCM賞を紹介する番組など見ていると
海外のCMは面白いのが多くて、日本のCMは元気がないだのって
言われてますけどね、あれはそれを許容するスポンサーが偉いの
であって、日本のCMプランナーたちだってあれくらいのものは
余裕で考えてますよ。ああいう番組を見ていると、おいおい
確かに面白いんだけど、これをプレゼンに通すスポンサーって
日本にはないだろ(;´Д`)って思います。
と同時に、優秀な制作者というのは企画力が優れているのでは
なく、プレゼン能力が高い人なんだな、と思ったりとかもしますね。


あー、これ読み返してみるとCMプランナー目線で見てるな。
最近、CMの仕事から離れてるので別の目線で見ることが多い
んだけど、消費者目線で見ると、CM賞って楽しくていいよねぇ
などと思いました(;´Д`)ダメじゃん。